ハンバーガー
数回目のデートで、少し遠出をした私たち。
小腹がすいて、ハンバーガーを食べることに。
彼は、一人でもよく某チェーン店のハンバーガーショップへ行くようで、メニューも見ずにいつも頼むという、フィッシュバーガーと、エビのバーガーを注文していました。
そして席につき、エビのバーガーをガブりとひとくち。
「いつものと、ちょっと違うなー( ̄O ̄)」
と、一言。
いやいやいや、ここはチェーン店。
店ごとに味が違うなんてあるわけない!!
何か嫌な予感。。。
かぶりついた断面をみて、ドキン。。。
こりゃ肉だ!Σ( ̄□ ̄;)
そういえば、お店の前に、とんかつバーガーフェアのノボリがあったっけなー( ゚□゚)
いやいやいや、何でまた、よりによって彼なんだろか。。
彼はムスリムだぜ!
イスラム教は、ブタはダメじゃなかったかな!?
ムスリムについて、そんなに知識のない私。
どう対処したらいいのか、頭はパニック。
そして、固まる私に彼が聞く。
「これは何?」
あー
そうだよね!!
ブタ食べたことないから、豚肉の味とかわかんないよね!
あれ?
もしかして、ごまかせる!?
でも、どう考えてもエビじゃないよね。
兎に角、エビじゃないことを彼に伝え、取り替えてもらってくるから、待ってて!と、彼からとんかつバーガーを取り上げ、カウンターへ走る。
彼とは出会ってまだ1ヶ月ほど。
こんなシチュエーションは初めてで、彼が豚を提供されたことを知り、怒り狂って暴れだしたらどーしようかと不安になる私。
なんて説明しようか悩みながら、エビのバーガーを彼の待つ席まで持ち帰る。
「あれは何だったの?」
と問う彼に、
「あれはエビじゃなかったみたい」
「これは、間違いなくエビだよ!」
と、新しいバーガーを渡す。
「あれ」について言及しない私に、もう一度、
「だから、あれは何だったの!?」
と食い下がる彼。
嘘をついた方がいいのか。
本当のことを教えた方がいいのか。。
知らせない方が、彼のためのようにも思えたけど、答えがわからず、結局、本当のことを伝えてしまった。
彼は「OK」と頷き、悲しそうな、呆れたような、苛立だったような表情になり、私には早く食べるように促した。
そして自分は、全く手をつけなくなってしまった。
私が何を言っても、頑なに食事をすることを拒否。
私は自分の分を急いで詰め込んだ。
私が食べ終わると同時に、彼は、ほとんど手をつけていないハンバーガーの乗ったトレーを持ち、注文のカウンターに向かう。
怒りのオーラを放つ彼の背中に、私は声もかけることができない。。。
今から何が起きるのか。
怖い(゚Д゚ ||)。。。
彼はカウンターにトレーを放ると、
「Present for you!!!」
と言い、さっさと店を後にした。
えっ!?
『プレゼント フォー ユー』!?
ぷれぜんと??
そうでした。
彼は、英語も微妙でした。。
私には、彼の怒り狂う胸中が見てとれましたが、店員さんたちは、ポカン顔。
残念ながら、全く伝わってませんね。。
彼は、「ホントにポリスに通報したかった」と言っていましたが、日本の警察は、多分何もしてくれないよね。てか、できないよね。
私も隣にいるムスリムのことがわかっていないけど、日本はまだまだ宗教に対して、鈍感だと思う。
宗教に対する考え方が、そもそも違うからね。
宗教に対する私の考えを書き始めたら、また長くなっちゃうから、今日はここまで。
これ以後、一時の間、彼はこのバーガーチェーン店には行かなくなるのでした。。
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