彼との出会い。
あるイベントの帰り、同じイベントに参加していたという彼が、駅で声をかけてきた。
イベントでは、話しをすることもなかったため、ナンパかと身構えたけど、ただ道を聞かれただけだった。
たまたま同じ電車だったため、そのままおしゃべりしながら待つことに。
彼は、自分はトルコ人で、日本には1年程住んでいるのだと、片言の英語で自己紹介してきた。
1年住んでるけど、日本語は全然しゃべれないと。
つたない英語だけど、一生懸命に伝えようとする姿と、屈託のない笑顔に、爽やかな好青年という印象をもった。
こっそり言うけど、顔も格好よかった(笑)
そんな私の英語も、彼程ではないが、そんなに上手でもないので、英語がわかる人が聞いていたら、2人の会話はなかなか噛み合っていなかったかも(笑)
でも、英語ができない同士での会話は、英語ができる人とできない人とで話すより、通じ合うことがあるんだけど、わかるかな?
多分、お互いが頭をフル回転させて、相手の言いたいことを想像しながら、会話するからだと思うんだけど。。
そして間もなく電車も到着。
別れ際に、突然、彼は1つ嘘をついていたことを謝ってきた。
こんな短時間で嘘をついて、それを謝ってくるなんて、意味がわからない!と思ったが、聞いて少し納得したとともに、悲しくなった。
その嘘とは。
彼はトルコ人ではなかった。
彼は、実はシリア人だった。
なぜ、そんな嘘をついたのか?
シリアは現在、戦争状態にあって危険な国。
そして、そんな危険な国から来た人も危険にちがいない!って思ってる人が多いから、自己紹介で本当のことが言えなかったと。
でも、私とは友達になりたいと思ったし、だから、本当のことを言わなきゃいけないと思ったんだと話してくれた。
実は、シリアと聞いて、ニュースでは耳にしたことはあっても、だからと言ってピンとくるものがなかったって言うのが正直なところ。
国が戦争状態だと言うことは、とても辛くて悲しいことだけど、彼個人と対する時に、彼がシリア人でもトルコ人でも、私には大した違いは感じられないから。。
(シリアにもトルコにも失礼?いやいや、個人対個人だから、国籍は気にならなかったってこと。)
でも、実際は、彼は私に嘘をついた。
国籍を偽った。
彼は私に、危険なヤツだという先入観や偏見をもたれたくなかったんだろう。
でも私から言わせれば、彼の方に、私たちが偏見をもつはずだ!という、偏見があるんじゃないかと思う。
でもね、それにしても、今がそんな風に嘘をつかせてしまうような世の中なんだと思ったら、悲しくなった。
そんな嘘の告白があって、色んな感情が私の中でグルグルして、連絡先を交換することにしてみた。
それが、私と彼の出会い。
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