ムスリムの彼と

イスラム教徒の彼と仏教徒の私。
文化・習慣の違いは壁になるのかっ!?
それとも、違いを楽しめるっ!? 
彼のことは大好きなんだけど。。。
結婚なんてできるのーっ!?

ハップンハップンと思い込み。

何かを半分子にするとき、彼はいつも『ハップンハップン』と言います。


『ハップンハップン』と2回繰り返して使うようです。


アラビア語には、時々かわいい単語がありますよね。


例えば、『ぴーまん』→『フレーフレー』

『わたし』→『アナ』など。。


私も早くアラビア語を覚えたいと思っています!

響きが柔らかくて好きです✨


でも、彼にもそろそろ日本語を覚えてほしいと思い、日本語を教えてあげました。


アラビア語の『ハップンハップン』は日本語で『半分』って言うんだよ😄と。



そしたら、なんと言うことでしょう!?

『ハップンハップン』は、日本語なんだそうです!!


彼と私とで、ふたりしてビックリです。


た、たしかに、はっぷんはっぷん→はんぶんはんぶん→半分半分

似てますね。


でも、アラビア語だと思い込んでいた私には、全く日本語として聞こえてきていませんでした。



思い込みとは時に恐ろしいものです。

初めてのご対面。

ちょっと忙しくて、放置していました。。





今日は付き合い始めて4ヶ月の頃のことです。


「ムスリムにはならなくていいよ!」

という、彼の言葉を信じ、それなら

『結婚へ向けての下準備が必要!』

と動き始めたアラサーの私。


結婚するなら、みんなから祝福されたい!!

もちろん、お父さんやお母さんからも!!


ただ、父は外国人に対して好印象はもっていない。ましてや、未知のイスラム教。

中東では、戦争をしている。。

ネガティブなイメージばかり。。。

どーしたものか。



母には付き合い始めた時から報告済み。

何でも私を信じて応援してくれる母には、いつも感謝です。


ハーフは可愛いだろうね❤と言う母に、器が大きいな、と身内ながら感心します。



さて、父には何と報告をしよう。。

父の性格上、電話で話しをしても無駄でしょう。

直接会って、中東人のネガティブなイメージを変える必要があるでしょうね。

日本語は、まだまだ全然ダメだけれど、人柄はわかるでしょうから。

私の前ではワガママだけど、素直で心の優しい彼なら、やってくれるでしょう!!


そんな期待をしながら、父には内緒で実家へ彼を連れていくことにしました。

まだ4ヶ月だけれど、長期戦となることも予想されます!

私はアラサー。

子どもも欲しいし、時間的余裕がありません!!



そうして、秘密裏に帰省。

父が驚いたのは、言うまでもありません。

『騙し討ちかっ!?』

と怒られました。。


が、ヘソを曲げていたのもほんのつかの間、娘の久しぶりの帰省は嬉しかったのでしょうね。数日の滞在も許可してくれました。



案の定、彼と私の家族とのコミュニケーションは噛み合わず、なかなか大変でしたが、彼の気配り、心配りは父にも好印象を残せたようでした。



取りあえずは大成功でしょう。

目的は、彼の人となりを見てもらうことでしたから。

ハンバーガー

数回目のデートで、少し遠出をした私たち。


小腹がすいて、ハンバーガーを食べることに。


彼は、一人でもよく某チェーン店のハンバーガーショップへ行くようで、メニューも見ずにいつも頼むという、フィッシュバーガーと、エビのバーガーを注文していました。


そして席につき、エビのバーガーをガブりとひとくち。

「いつものと、ちょっと違うなー( ̄O ̄)」

と、一言。


いやいやいや、ここはチェーン店。

店ごとに味が違うなんてあるわけない!!

何か嫌な予感。。。


かぶりついた断面をみて、ドキン。。。





こりゃ肉だ!Σ( ̄□ ̄;)



そういえば、お店の前に、とんかつバーガーフェアのノボリがあったっけなー( ゚□゚)


いやいやいや、何でまた、よりによって彼なんだろか。。


彼はムスリムだぜ!


イスラム教は、ブタはダメじゃなかったかな!?

ムスリムについて、そんなに知識のない私。

どう対処したらいいのか、頭はパニック。



そして、固まる私に彼が聞く。

「これは何?」


あー

そうだよね!!

ブタ食べたことないから、豚肉の味とかわかんないよね!


あれ?

もしかして、ごまかせる!?



でも、どう考えてもエビじゃないよね。



兎に角、エビじゃないことを彼に伝え、取り替えてもらってくるから、待ってて!と、彼からとんかつバーガーを取り上げ、カウンターへ走る。



彼とは出会ってまだ1ヶ月ほど。

こんなシチュエーションは初めてで、彼が豚を提供されたことを知り、怒り狂って暴れだしたらどーしようかと不安になる私。



なんて説明しようか悩みながら、エビのバーガーを彼の待つ席まで持ち帰る。



「あれは何だったの?」

と問う彼に、

「あれはエビじゃなかったみたい」

「これは、間違いなくエビだよ!」

と、新しいバーガーを渡す。


「あれ」について言及しない私に、もう一度、

「だから、あれは何だったの!?」

と食い下がる彼。



嘘をついた方がいいのか。

本当のことを教えた方がいいのか。。


知らせない方が、彼のためのようにも思えたけど、答えがわからず、結局、本当のことを伝えてしまった。



彼は「OK」と頷き、悲しそうな、呆れたような、苛立だったような表情になり、私には早く食べるように促した。

そして自分は、全く手をつけなくなってしまった。


私が何を言っても、頑なに食事をすることを拒否。


私は自分の分を急いで詰め込んだ。


私が食べ終わると同時に、彼は、ほとんど手をつけていないハンバーガーの乗ったトレーを持ち、注文のカウンターに向かう。



怒りのオーラを放つ彼の背中に、私は声もかけることができない。。。



今から何が起きるのか。



怖い(゚Д゚ ||)。。。





彼はカウンターにトレーを放ると、

「Present for you!!!」

と言い、さっさと店を後にした。



えっ!?


『プレゼント フォー ユー』!?


ぷれぜんと??



そうでした。

彼は、英語も微妙でした。。



私には、彼の怒り狂う胸中が見てとれましたが、店員さんたちは、ポカン顔。


残念ながら、全く伝わってませんね。。




彼は、「ホントにポリスに通報したかった」と言っていましたが、日本の警察は、多分何もしてくれないよね。てか、できないよね。


私も隣にいるムスリムのことがわかっていないけど、日本はまだまだ宗教に対して、鈍感だと思う。


宗教に対する考え方が、そもそも違うからね。


宗教に対する私の考えを書き始めたら、また長くなっちゃうから、今日はここまで。



これ以後、一時の間、彼はこのバーガーチェーン店には行かなくなるのでした。。